グッピーの表現の中でもっとも目立つ部分ですネ。
各品種の大きなウエイトを持つ尾びれです。
複雑な話は別としてこうしたものだといった理解をしておいていただくと判りやすいです。
とりあえず特徴のある所をご紹介いたします。
グラス
現在ではグラスというと尾びれにきれいな芝目模様がでるものを言っていますが、元来は体全体の透明度がガラスのように高くなるという遺伝的な要因です。
尾型はデルタ型です。尾びれの上下に条(尾びれを形成する骨のこと)が弱く型枠を作っていまして、むしろイチョウ型といったほうが判りやすいかもしれません。

モザイク
最近は意外ときちんとしたものが少ないようです。
尾型はきれいなトライアングル型です。
尾びれの上下に条がしっかりとした型枠を持っており、まさにモザイクこそきれいな三角形の尾型をもった品種といえます。
モザイクといったらトライアングルテールと覚えておいてください。

ファンテール
ファンテールは尾びれの上下にグラス・モザイクと異なり型枠をまったく持っていません。
したがって尾型はほぼ三角形になりますが、かなり緩やかな形です。
しかしグラス・モザイクにくらべますと、条の構造的に尾びれを広げる力が強く、まったく違う異なった構造をもっています。正に扇型、ファンテールです。
こうした尾形構造をもった品種は色々とあり、近年アメリカからはいってきたUS系といわれるモスコーブルー・ブルーデルタ・パープルデルタ・ゴールデンレッドテールまたブラックテールなども、ファンテールという表現は品種名の中ではしないものの同じファンテールの一員です。

■ロングフィンといわれるより尾びれが豪華にのびるものがあります。
リボン
スワローから出現したといわれています。
ここまで述べてきた、またこの後述べるどの尾形からも出現する事が可能なものです。
オスのゴノボジュウム(生殖器)が長く伸びるタイプです。 メスも各ヒレの一番最初の条が伸びる傾向になります。
オスは生殖能力が無いわけではないのですが、ゴノボジュウムが長く伸びるため交尾が難しくなります。
見た目豪華な品種です。

スワロー
古くよりこのタイプをロングフィンと呼んでいました。オス・メス問わず各ヒレの条がランダムに突出します。
その姿がツバメのようでスワローという名前が付いています。大変に豪華な品種です。

■ここからはワイルド系といわれるタイプです。
ラウンド
今までワイルドの尾形と表現されていましたが、実際には原種の尾形とは異なりラウンドはきちんとしたそれなりの表現をしています。
条は尾びれの縁をきちんと囲っているようで、すばらしい尾形です。
どうも遺伝的な影響はメスからが強いようです。

トップソード
これは尾びれの上側がきれいに突出するもので、非常に洒落た尾形です。
この遺伝的な要因はレースからきており、見た目の表現はさておき、トップソード=レースと考えていただければ間違いありません。

ボトムソード
これは尾びれの下側がきれいに突出するもので、これも非常に洒落た尾形です。
オールドファッションボトムなど魅了的な品種がおります。
ダブルソード
尾びれが上下綺麗に突出するものです。
しかし一見ダブルソードに見える尾形には二種類あります。トップソートとボトムソードのあわせ技でダブルソードに見えるものと、ダブルソードという遺伝的な要因です。
トップ付きボトム(トップソートとボトムソードのあわせ技でダブルソードに見えるもの)に比べ、ダブルソードの方が遥かに綺麗なダブルソードを表現します。
表現的な違いは、ダブルソードでは上下とも同じ色合いの表現になりますが、トップ付きボトムの場合は上下表現が異なります。良い例としては、ウィーンエメラルドはトップ付きボトムです。

ピンテール・スピアテール
ラウンドテールの中心が針のように突出するものです。
大変に魅力的な尾形ですが、似たようなタイプが2タイプ紹介されています。 ピンテールとスピアテールです。
一見似たものにみえますが、基本的にまったく違った構造をもっています。
構造的には複雑なのでここでは省略いたしますが、端的にいうと、ピンテールの場合の出現率は基本的に10〜20%ぐらいです。これに対してスピアテールは大体安定した表現をしてくれます。
グッピーと長く付き合ってくると何故かこうした品種が好きになる?
ピンテール スピアテール