グッピー水槽で水草は簡単に育てられるか? Part 1



お客様 「水草って大変なんだよね〜」
私  「どうして?」
お客様  「とにかく枯れるのよ……・・」
私  「なるほど」
お客様  「本とうは綺麗でいいんだけどネ」
こんな会話がお客様と交わされる事がしばしばあります。

近年販売されている水草は大まかにゆうと輸入されてきたものと国内で生産されてものとあります。
どうして水草は育たないという印象を皆さんが持っているのか?これには色々な諸事情が絡んでいます。

まずは輸送の問題。
特に輸入されてくる水草は輸送時に箱の中は明らかに空気より水草の容量の方が多い状態で送られてきます。
どうもこの時点で水草が窒息状態になってしまうようです。
当然輸送費を軽減させるために仕方のないことなのですが、水草はたまりません。

こうした水草がお店に届き綺麗に束ねられ店頭に並びます、この時点では綺麗なスタイルをたもっています。
しかしこうした水草は一旦窒息状態を起こしているためだいたい一週間ほどで解けるようになくなって行きます。
思い当たるところがありませんか?
私も熱帯魚店の店長のころ何度仕入れても一週間たつと仕入れた水草が解けるようになくなり、水草販売水槽はCO2も添加している光も水銀灯で十分なはずだ、しかし一週間で消えていくというジレンマに陥ったことがあります。
その時判ったことであります。

ですから届いた水草を強いエアーレーションに中に入れて見たりいろいろ試行錯誤したのですが、結論として死んだものは生き返らないということでした。
こうした水草を購入されても確かに「水草は枯れる」といわれても仕方がないですネ。

長年の水上栽培による水草の変化。
現在水草は休耕田などを利用して水上葉にて栽培されています。
アクアリュームの主役の一人として水草が認知され初めた頃は確かに水草の栽培条件は大体は弱酸性で十分なCO2を必要としていました。
しかし、当初はどんなに弱酸性で軟水の水でありましても水を張り蒸発した分をまた水を足すというくる返しにより水質はかなりのアルカリ性になっていきます。
大体PH値で8.2から8.6くらいになっていきます、石鹸水が9.0ぐらいですからかなりのアルカリ性といえます。
こうした環境で栽培を長年続けることにより適正な育成環境が変化してしまうことになります。
水草は10年間もとの環境と違うところで栽培されると栽培環境が変化してしまうと言われています。
つまりこの強いアルカリ性の環境がこうして栽培を続けられてきた水草の適正環境というわけです。

こんな経験をした事はありませんか?
たとえばレッドルドウジアですが水槽に植えると次の日から葉がすべて下向きになってまるで直立でもしたようになる、こんな事はありませんか?
これを最初に見たときはビックリしました。
この時の水質はPH値で6.3ほど、慌ててCO2を止めで待つ事数時間PH値は7.3に上昇これとともにレッドルドウジアの葉は正常にもどりました。
つまり水草がPHショックを起こした訳です、つい何年か前ではレッドルドウジアはかなりの酸性向きの水草で考えられない事でした。

このように水草自体が長期の特殊な条件下による(自然条件とは異なる)栽培により適正な栽培条件が変化してきているということを理解しておいて下さい。

ここでお話したいのはこむずかしい話をしたい訳ではなく、まず皆さんが水草はやっかいだと思うのも無理はない。
が原因は大まかこんなことが原因になっているというお話です。
では水草はまったく難しくやっかいなものなのか?
これがこの飼育環境の変化により一昔前のような小ざかしいシステムや繊細な管理がなくてもグッピーの飼育とあった水草栽培が楽しめる時代が来ているというお話が次のお話です。